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未経験からプログラマーへ

  • 執筆者の写真: maro00
    maro00
  • 2022年1月5日
  • 読了時間: 14分

未経験からプログラマーへの転職をしたいと考える方もいることでしょう。しかし、プログラミングの経験がない状態からIT業界に転職となると「採用されるのか」「実務についていけるのか」といった不安も出てきます。また、収入やキャリアップなども気になるところです。


この記事では、筆者の私見ではありますが、未経験からプログラマーに転職する方法について、年収や勉強しておきたいおすすめの言語などもあわせてご紹介します。


未経験からプログラマーになることは可能 プログラマーの仕事内容 プログラマーの種類 企業が未経験者でもプログラマー採用する理由 未経験プログラマー求人の平均年収 プログラマーの平均年収 未経験者がプログラマーに転職する方法 未経験者がプログラマーへの転職を成功させるヒント 未経験者が勉強するのにおすすめの言語 プログラマーからのキャリアアップ


未経験からプログラマーになることは可能


結論から述べると、未経験からプログラマーになることは可能といえるでしょう。筆者の観測範囲における個人的な見解ではありますが、理由として挙げられるのは「IT人材不足」「30代・40代でもOKの募集が増えてきている」といった点です。 それでは、この2つの理由について説明していきます。


IT人材不足

IT業界は人材不足の傾向にあります。これまでIT業界は「きつい・給料が安い・残業が多い」などのイメージを持たれがちであったことが、人材不足の現状につながる要因の一つになったと考えられるでしょう。 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「IT人材白書2010」には、IT人材における「給与」「労働時間の長さ」「職場の雰囲気」に対する調査があります。それによると、実際に働くIT人材側の意識は3Kとはかけ離れたものである一方で、3Kイメージを払拭することが重要であるという意見も見られました。 また、2019年に経済産業省の委託事業として行われた「IT人材需給に関する調査」では、生産性上昇率からITの市場規模を試算しています。その結果、生産性上昇率が最も低い「0.7%」に設定した場合においても、2030年まで人材の供給より不足人数が上回っていることが分かりました。 同資料によればIT系の職種については、AIやIoT、ビッグデータに関する職種において、2025年から2030年の間に人材不足が進むと見られています。特に、AI分野における需要と供給の差は、現在の約4倍になるという試算が出ています。 これらを総合的に考えても、IT業界の人手不足は今後も継続することが予想されるでしょう。


30代・40代でもOKの求人も存在する

IT業界では、30代・40代の人材をプログラマーとして雇用している企業も存在します。先述した経済産業省の「IT 人材需給に関する調査」によると、年々IT人材の年齢シフトが進み、2020年には40~44 歳の IT 人材の割合が最も高くなると試算されています。少子化の影響で20代の母集団が小さくなってきていることに加えて、IT人材の年齢層が上がっていることがその理由です。 未経験の場合、成長を加味する意味で若い世代が採用されやすい傾向がある点はどの業界でも変わりません。ただし、企業によっては、IT業界とは異なる業界で培ってきた業務知識や職種スキルとの掛け合わせ、コミュニケーション能力やプログラミングに対する学習意欲などを評価する場合もあります。 以上のことから、30代や40代の未経験者でもプログラマーになることは不可能ではないと考えられるのです。


プログラマーの仕事内容

プログラマーの仕事内容は、基本的にシステムエンジニア(SE)が作った設計に沿ってプログラミングを行うことです。プログラムやシステムが正常に動作するかどうかのテスト作業もプログラマーの業務に含まれます。


担当する仕事によって使用する言語が変わることもあるため、スキルアップには複数のプログラミング言語を使った業務を経験することが欠かせません。多彩な業務に対応する手段を増やし、対応可能な領域を広げていくことが大切です。


プログラマーの種類


プログラマーと一口にいっても、業界や担当領域によって具体的な仕事内容は異なります。また、そうした違いを踏まえ「○○プログラマー」といった職種名をつけ、区別するケースもあります。 この場合の「プログラマー」は、前述したプログラマー、システムエンジニアの区分に沿ったものではなく、開発を担当するエンジニアの意味で呼ばれていることもあり、「○○プログラマー」と「○○エンジニア」とで指しているものが同じこともあります。 ここでは、そうした職種区分の例を以下にご紹介します。


Webプログラマー

Webプログラマーは、Webサイトに特化したプログラミングを行います。Webサイト開発では、クライアントに表示される画面のプログラミングとサーバーサイドのプログラミングに携わります。 Webサイトでは、ユーザーの要求に応じて、サーバーから顧客情報や購買情報などのデータを正しく提供する必要があるため、Webプログラマーにはデータベースやサーバーに関する知識も欠かせません。

アプリケーションプログラマー

アプリケーションプログラマーは、業務系アプリやWebアプリ、スマホアプリなど、アプリケーション開発全般を担当します。システムの設計をはじめ、プログラムの開発、動作テストなど、アプリケーション開発において一連の流れを理解する必要があるので、サーバーサイドのプログラミングだけでなく、ネットワークやデータベースなどの幅広い知識が求められるでしょう。

ゲームプログラマー

ゲームプログラマーは、企画されたゲームが実現できるよう、仕様書に合わせてプログラミングを行います。具体的には、グラフィックやサウンドの処理や裏側でのイベントフラグの管理、キャラクターの思考ルーチンなど、ゲームを形にするためのプログラミングを主に担当します。ゲームが意図したとおりに動くかどうか、テストや不具合(バグ)チェックを行うのも業務の一つです。

組み込み系システムプログラマー

組み込み系システムプログラマーは、家電やOA機器といった機械製品において、特定の機能を実現するためのシステム(組み込みシステム)を構築するのが仕事です。ソフトウェアだけでなくハードウェアへの知識・理解が求められらたり、「OSがない」「メモリが少ない」といった組み込み特有の事情を踏まえて開発する必要があったりといった特徴があります。

汎用系システムプログラマー

汎用系システムプログラマーは、汎用機を軸としてシステム開発を行います。金融機関や保険会社などの大規模なシステム構築などに携わる場合があります。


オープン系プログラマー

オープン系プログラマーの主な仕事内容は、汎用系のシステムと対称的にUNIXなどのソースコードが公開されているソフトウェアを使用したシステム開発です。JavaやC言語、RubyやPythonなどを用いることもあります。


通信系プログラマー

通信系プログラマーの主な業務は、通信に関するシステム開発です。具体的には「Wi-Fiルーター」や「モデム」など、通信に関連した製品のプログラム開発を行います。


企業が未経験者でもプログラマー採用する理由


プログラマーに限らずですが、基本的には多くの企業で即戦力となる実務経験者を求めます。一方で、プログラマーなどのITエンジニア職種は需要と供給のギャップが大きく、要件を満たす人材をなかなか採用できないと企業も少なくありません。そのため、成長を見込み、教育前提で未経験者・初心者を採用するケースがあります。 もちろん、経験者を採用する場合と比べ、新米プログラマーは戦力になるまでに時間がかかるだけでなく、教える先輩プログラマーの手間や工数の負担もあります。その分、競争率は下がるので、教育体制や研修制度が充実している企業であれば、筋のよい未経験者・初心者を採用するという選択肢が候補に上がるということです。

未経験者にとって大切なこと

未経験者がプログラマーになれるといっても、無条件に採用されるわけではありません。プログラミングスキル以外にも、伸びしろがある・一緒に働きたいと思わせる要素があるかどうかも重要です。一例を挙げる、としたら、未経験者でもプログラマーとして採用される人には、以下のような特徴があると考えられます。

  • コミュニケーション力

  • 努力する力

  • 継続力・粘り強さ

コミュニケーション力

プログラマーにはコミュニケーション力が求められます。クライアントの要求に合わせた成果物を作るためのヒアリングであったり、チーム開発での連携であったりと、円滑な話し合いができないと業務に支障が出る恐れがあるため、コミュニケーション力の有無が重要な要素の一つとなるのです。


努力する力

未経験者がプログラマーとして就職・転職を目指すのであれば、一から教えてもらうという姿勢ではなく、ある程度プログラミングを独学し、努力する力・姿勢が大切です。 また、プログラマーとして業務を進める上では技術的な困りごとにもしばしば遭遇します。その際に、自分の力で解決を試み、それが困難な場合はどのようにして他者の力を借りるか、といった対応力も求められます。


継続力・粘り強さ

プログラマーには継続力と粘り強さも必要です。また、ひたすらコードを書いたり、エラーやバグの原因を特定したりするのも仕事のうちなので、精神的な粘り強さも求められます。また、スキルアップを継続する力がなければプログラマーを続けることは難しいでしょう。


未経験プログラマー求人の平均年収

2019年度の厚生労働省による「賃金構造基本統計調査」では、経験年数1年未満のプログラマーの平均月収(残業や休日出勤などを含まない所定内給与・男性)は、22.4万円ほどとされています。 平均月収を12か月換算して平均賞与41万円を加えると、平均年収は310万円ほどであることが分かるでしょう。なお、経験年数1年未満における35~39歳の平均月収は31万円程度。賞与19万円と合わせた年収は380万円ほどとなります。 実際、未経験者OKのプログラマー求人では、新卒初任給程度からスタートするケースが多いようです。また、自社開発企業やWeb系など、企業の属性や業務内容によっても収入は変わります。


プログラマーの平均年収

先述した「賃金構造基本統計調査」によれば、プログラマー全体の平均月収(額面・賞与含まず)は30~36万円でした。年収にすると360~432万円となります。幅があるのは、企業規模(社員数)などの要素によっても異なるためです。 年齢別にすると、20代は月収24~31万円で年収288~372万円程度、30代は月収40~49万円で年収480~588万円、40代は月収52~59万円で年収624~708万円となっています。


未経験者がプログラマーに転職する方法

未経験者がプログラマーになるにはどうしたらいいのかわからないという方も多いでしょう。ここでは未経験者がプログラマーに転職する方法をご紹介します。主な方法は以下の3つです。

  • 転職サポートのあるスクールに通う

  • 独学で勉強を行い求人に応募する

  • 「未経験者歓迎」「未経験可」の求人を探す

それぞれの方法について説明していきましょう。


転職サポートのあるスクールに通う

プログラミングスクールに通う場合、体系的にプログラミングスキルが身につきます。スクールではカリキュラムに沿って順を追って学べるため、理解を深めやすいのがメリットです。また、転職サポートがあるスクールでは、企業の斡旋や模擬面接などを行ってくれる場合もあります。


独学で勉強して求人に応募する

独学でプログラミングを勉強して求人に応募する方法もあります。最近はオンラインでプログラミングを学べるWebサービスも増えています。お試し用に無料の講座を用意しているサービスも多いので、自分に合ったサービスを探せます。

オンラインの学習サービスは、初心者がつまづきやすい環境構築を省力化できる点もメリットです。基礎・概要を学んだ後は、書籍やWeb検索を活用しながら独自プロダクトの制作できるとベターです。

「未経験者歓迎」「未経験可」の求人を探す

「未経験者歓迎」「未経験可」とうたっている求人を探すのも一つの手です。未経験者を雇用する企業では、新人研修やOJT、Off-JTといったジョブトレーニングを通して人材育成を行う場合があります。もちろん、その他の条件や希望との兼ね合いを見極める必要はありますが、プログラマーとしてのスキルアップ・成長という点では、独学より実務経験を積めた方がスピードが速いです。

そうした求人を探す際は、最終的には本人の就職・転職の基準にもよりますが、正社員採用のみで絞り込みを行うよりも、派遣やパート、アルバイトなどの雇用形態も選択肢に入れると、経験を積むという意味ではチャンスが広がるでしょう。


経験者がプログラマーへの転職を成功させるヒント

ここでは、未経験からプログラマーへの転職を成功させるヒントとして、以下の4点をご紹介します。

  • 自らプログラミングの勉強をする

  • IT業界について理解を深めておく

  • GitHubやポートフォリオなどで成果物を見せられるようにする

  • 自分に合った転職先を見つける

自らプログラミングの勉強をする

未経験と一口にいっても、スクールや独学でプログラミングの勉強をしている人と、全く勉強していない本当の未経験者では、採用に大きな差が出る場合があります。 後者は「なぜ今まで何もしなかったのか」「本当にプログラマーになりたいのか」「入社してもすぐにあきらめてしまうのではないか」といった懸念を持たれやすく、不採用になる可能性は否定できません。 PCさえあれば個人の環境でもプログラミングはできる以上、「やる気があります」という姿勢を示すためには、コードを書き、実際に動くプロダクトを見せることが大切です。 また、プログラマーは最新の技術トレンドをキャッチアップするのも仕事のうちであり、キャリアを成功させるためにはプライベートでの学習も欠かせない職種です。自ら勉強する習慣を持てるかは、就職・転職という雇用の話だけでなく、プログラマーとして働き続けるためにも大切なポイントです。


IT業界について理解を深めておく

未経験者は、あらかじめIT業界について学んでおくことも重要です。IT業界について良く知らないまま転職してしまうと、働き始めてから自分の持つ業界のイメージとのギャップが生じ、それが原因で早期退職になるリスクがあります。 IT業界はソフトウェア・ハードウェア・通信・Webなどに分類されているうえ、職種は細かく分類されています。IT業界がどのような業界なのか、どのような職種があるのかなど、最新情報を参考に勉強しておきましょう。また、もし可能であれば実際にエンジニアとして働く人から話を聞けると、具体的なイメージが湧くはずです。


GitHubやポートフォリオなどで成果物を見せられるようにする

求人へ応募する前に、GitHubでコードを見せられるようにしたり、制作したWebサイトなどをポートフォリオにまとめたり、学習の成果をまとめた技術ブログを書いたりするなど、採用選考の際にアウトプットを示せるようにしておきましょう。 未経験でも具体的な成果物があれば、書類選考や面接で自分のスキルを示すことができますし、自分で勉強する意欲や向上心、努力を伝えられます。


自分に合った転職先を見つける

転職を成功させるには、自分に合った企業を選択することも重要です。自分に合った転職先を見つけるためには、企業選びの基準(就活軸・転職軸)を設定するのが効果的でしょう。正規雇用か派遣かといった雇用形態を考えるのはもちろん、未経験からスキルを磨ける研修制度が充実しているか、交通面・通いやすさはどうかなど、自分の希望をいくつか出しておきましょう。 また、希望企業が業界内でどのくらいのシェアなのか、どのようなスキルを必要としているのかなど、最新情報を集めておくのも大切です。

未経験者が勉強するのにおすすめの言語


ここでは、プログラミング未経験者が勉強するにあたり、筆者のおすすめの言語をいくつかご紹介します。とはいえ、数多くのプログラミング言語からおすすめを絞り込みご紹介するのは難しい面があるのも事実です。以下はあくまで参考までに留め、利用シーンや目的などを踏まえたうえで最新の情報を収集してみてください。


言語特徴

JavaScriptフロントエンド、サーバーエンド両方の開発が可能

PHPWeb開発でよく採用されるサーバーサイドの言語

Ruby日本人が開発した言語。初心者でも比較的コーディングがしやすい

Pythonコードがシンプルで、読みやすい

Go言語Googleによって開発された言語。シンプルで軽量な動作でプログラミングが可能 HTMLWebページの要素を記述するための言語(厳密にはマークアップ言語)

CSSWebページを装飾するための言語(厳密にはスタイルシート言語)

プログラマーからのキャリアアップ

プログラマーになることを目指すのであれば、なった後のプランも考えておけると働いた後のギャップを減らせるでしょう。 プログラマーとして経験を積んでいった上でのキャリアとして、SE(システムエンジニア)、PL(プロジェクトリーダー)、PM(プロジェクトマネージャー)、ITコンサルタントといった具合にアップしていくキャリアパスが一例として挙げられます。

SE(システムエンジニア)

SEはプログラムの設計や仕様書の作成など、システム開発における上流工程を担当します。日々の運用や保守業務、システムの作成といった下流工程に比べると、収入もSEの方が高くなる傾向があります。

PL(プロジェクトリーダー)

PLは担当しているプロジェクトの推進を行うポジションです。実作業がメインのプログラマーやSEと比べ、顧客折衝やスケジュール管理などマネジメント業務が中心となります。

PM(プロジェクトマネージャー)

PMはプロジェクト全体を管理する責任者であり、予算・人員・納期・利益などを管理するのが仕事です。PL・PMでは、対外的なコミュニケーション力やマネジメント力が求められます。プロジェクトのマネジメントに関わるという点はPLと共通しており、PL・PMを明確に区別しないケースも少なくありません。

ITコンサルタント

PMから、ITコンサルタントを目指す道もあります。ITコンサルタントは、クライアントが持つ経営に関する要望や問題点を、ITを活用して解決するのが仕事です。 具体的には、「経費削減」を解決する場合、単純にシステムやアプリを提案するのではなく、クライアントの経費に無駄がないか、どのような改善をすべきか、どのようなIT技術で実現可能かなど、経営者目線で考える必要があります。






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